Professor greeting
福島県立医科大学脳神経外科は、「すべての医療人は患者を癒すためにある」「脳神経外科医として最高のマスターたれ、さらに、これを超えよ」をモットーに、病気を治すだけではなく、患者さんから信頼を得て気持ちの面でも支えられるよう、また、最高水準の医療を提供するよう努めながら、常に、さらに改善できるよう、一生懸命取り組んでいます。救急疾患から、専門性の高い疾患まで、幅広く受け入れておりますので、脳神経外科疾患で不安のある患者さん、あるいは、症例の紹介を検討している医療機関の先生方には、どうぞお気軽に受診・紹介ください。脳腫瘍、脳血管障害、外傷、てんかん、パーキンソン病、小児の奇形・腫瘍の領域それぞれについて、広く受け入れております。ここでは、特に力を入れている脳腫瘍について、ご紹介いたします。
脳腫瘍、特に原発性脳腫瘍は人口10万人あたり20人弱と稀な疾患です。小児から成人まで、100種類以上と多岐にわたり、グリオーマなど脳そのものから発生するもの、髄膜腫・聴神経腫瘍・下垂体腫瘍など脳を取り巻く組織から発生するものがあります。小児においては、脳腫瘍は白血病に次いで多い新生物で、非常に重要かつ、小児腫瘍科、放射線科など複数の診療科を含む多職種からなるチーム医療が必要で、脳腫瘍は、いずれも診断・治療の両面で高い専門性が求められるといえます。特に近年は、術中MRI・手術ナビゲーションを併用した画像誘導手術、言語機能を含め高次脳機能を温存する覚醒下手術、脳下垂体など頭蓋底の腫瘍に対して、内視鏡を用いた低侵襲手術、高度な術中神経モニタリングなど、手術とその周辺技術の進歩には目覚ましいものがあります。加えて、分子診断、分子標的治療、さらには、脳腫瘍に特化したユニークな治療法が複数登場するなど、診断・治療両面で、従前と大きく様変わりしております。従来から、小児腫瘍内科・放射線治療科など脳腫瘍の治療に直接関わる診療科、また耳鼻咽喉科、眼科との密な連携が必要不可欠で、総合力も求められます。
小児から成人まで、脳腫瘍を疑う画像所見が見られる場合はもちろんのこと、症状や所見で疑われる段階でも構いません。当院にて診断含め対応を致しますのでお気軽に受診/紹介ください。
【紹介いただく医療機関の先生方へ】
しばしば迅速な対応が必要な症例がございますので、その場合、当院の脳疾患センター/救急外来まで直接お電話をいただければ、直ちに対応をいたします。希少性・専門性の高いこの病気を抱える患者に、1人でも多く質の高い診療を届けたいと懸命に取り組んでおります。どうぞよろしくご協力のほどお願いいたします。
(略歴) | |
1992年 | 名古屋大学医学部卒業 |
1995年 | マサチューセッツ総合病院 (ハーバード大学)留学(~1997年) |
2000年 | 名古屋大学医学部脳神経外科・助手 |
2003年 | 国家公務員共済組合連合会名城病院脳神経外科・医長 |
2005年 | 同・部長 |
2005年 | 名古屋大学大学院医学系研究科脳神経外科学・助手 |
2007年 | 同・助教 |
2015年 | 福島県立医科大学医学部脳神経外科学講座・准教授 |
2021年 | 同・主任教授 |
福島県立医科大学附属病院は、地域の医療機関との連携を進めて機能分担を強化するため、また、患者様に対して継続性のある適切な医療の提供を行うため、「連携登録医」を募集しています。
なお、連携登録医とならなくても、これまでどおり医大病院への紹介・逆紹介は可能ですが、お互いの診療内容に関して相互理解を深めることで、効率的な紹介・逆紹介を行う趣旨です。
ご紹介については、「附属病院地域連携部(医療連携・相談室)」を介してお願い申し上げます。